岡山の地酒 白菊酒造ファンド2019

本ファンドの資金は、引き続きオリジナル酒米を含む県産酒米の購入費用等に活用し、全国、海外に向けた展開をさらに推進します。

白菊酒造ファンドの第5弾 岡山の米、水、技での酒造り

【岡山県産米での高品質な酒造り】

岡山県は地理的、気候的に恵まれた良質米の産地です。現在普及している酒米のルーツのひとつになっている酒造好適米品種「雄町」の全国シェア92%を誇ります。また、山田錦は兵庫県を主力に全国で生産されていますが、岡山県では美作地域を中心に栽培適地として、栽培の歴史も古く、生産量は全国2位を誇ります。

白菊酒造では、酒造りに最適な品種の原材料米を主に使用した酒造りをしています。栽培が難しいこともあり年ごとの品質のばらつきや、収量の変化や価格の上下動などの現状があります。原材料米の品質は酒造りに直結するため、白菊酒造は本ファンドの資金を活用してより優良で高品質な酒米を購入することで、岡山の米、水、技での「オール・フロム・オカヤマ」のより高品質な酒造りを継続していきます。
白菊酒造の高品質な製品を全国に継続的に販売していくことで、岡山県を酒の産地のみならず、優れた米の産地として発信していくことを目的としています。

【全国新酒鑑評会金賞受賞の常連蔵】
白菊酒造のある高梁市成羽町は、町の中央を岡山県三大河川の一つである高梁川水系の成羽川が水量豊かに流れています。また地質的に、石灰岩の岩山や美しい鍾乳洞が点在している上流部には石灰岩大地が広範囲に広がり、これらの地層を経て湧き出す水はミネラルバランスの良い仕込み水となります。白菊酒造では、この豊かで清冽な水を自社井戸より汲み出して酒造りに使用しています。
また、白菊酒造の杜氏は備中杜氏です。備中杜氏とは、岡山県の西部地域を占める旧国名である「備中」からとられたもので、文化年間に発祥し、明治、大正末期には広くその名が知られ、優秀な技術力は全国的にも定評があったと言われています。白菊酒造では、この備中杜氏の歴史とその技を伝承した酒造りを行っています。地の米、地の水、地の技が三位一体となった酒造りこそ土地に根ざした日本酒と考え、酒造りに最良の環境の中で伝統の技を磨いています。4年連続の全国新酒鑑評会金賞受賞、IWC2017シルバーメダル等受賞などの技術力を生かし新旧技術の調和した酒造りを行なうことで高品質の日本酒を醸造し、全国、海外へ向けて岡山地酒を発信していきます。

【復活酒米を含む高品質な酒米の調達】
第5弾となる今回のファンドでは、岡山県を代表する「雄町米」をはじめ、「山田錦」や「朝日米」、そして10年の歳月をかけて復活させたオリジナル酒米「造酒錦(ミキニシキ)」や「白菊」の購入資金に使用させていただきます。
白菊酒造では、酒米それぞれの特徴や良さが現れるような味わい深く美味しく、個性豊かなお酒を醸しています。ファンド資金を活用して、優良で高品質な酒米の調達を継続することで、「オール・フロム・オカヤマ」のより高品質な酒造りを推進していきます。

白菊酒造では、「オール・フロム・オカヤマ」のより高品質な酒造りにより、全国、海外に向けた展開をさらに推進します。また、大典白菊大吟醸の全国鑑評会4年連続金賞受賞効果、オリジナル酒米である白菊米・造酒錦を用いた純米酒の販売強化、新製品の投入により、対象事業売上の前年対比105.8%の事業計画売上の達成を目指します。

【中山間地域の農業へのインパクト】
岡山県美作市上山(うえやま)地区は、奈良時代から形成されはじめたといわれ、大規模な8,300枚もの棚田がある農村地帯です。かつては美しい田園風景が広がっていましたが、昭和40年頃から高齢化と担い手の減少により、棚田の大部分が荒廃し、そのほとんどが耕作放棄地となりました。そのような中、NPO法人(英田上山棚田団)が中心となり上山棚田の復活を目指して活動をはじめ、現在では20名もの方が上山地区に移住し、全棚田の25%が復活しています。
この上山棚田のある美作市一帯は、山田錦の栽培適地としても50年の歴史がある地域です。白菊酒造では、この上山棚田の山田錦を使用することで山田錦栽培支援に取り組んでいます。

ファンド対象事業について

本ファンドの対象事業は、営業者が行う雄町米等を使用した清酒の製造販売事業です。

募集金額/資金用途について

募集金額:9,000,000円

資金用途:原材料費(酒米代、資材費等)

代表者メッセージ

投資家の皆様へ

白菊酒造ファンドを立ち上げてから5度目のファンド事業となりました。前回に引き続いて岡山のモノにこだわった高品質で個性豊かな酒造を目指してまいります。
いままで応援して頂いた皆様には弊社の酒造りに対してご理解、ご支援を頂き心より御礼申し上げます。

さて、ファンドを通じて山田錦、雄町、朝日など原料米の全量県産化や高品質なお米の確保、棚田の復活支援など多くの方々のご協力ご支援を頂き、順調にそれらの事業を確立することが出来ました。中でも酒米の王様である山田錦の県産化と高品質な米の確保によりおかげさまで全国新酒品評会4年連続の金賞受賞、又岡山県の清酒品評会では今年の受賞で2年連続して1位の県知事賞を受賞することができました。このように実績としても着実な成果が得られています。また岡山独自の酒米「雄町」は既に全国区にその名前が浸透してきており酒造家垂涎のお米として名を馳せています。また、朝日米も近年注目を集めており全国へむけた発信が行われつつあります。さらに弊社の米へのこだわりの究極の形として独自の酒米である「造酒錦」と「白菊」については海外へ向け、新商品としてアメリカへ向けた輸出が始まっております。

今回の取り組みは従来どおり弊社の米へのこだわりへ対する高品質な原料の調達の他に、自社の造りについてのこだわりと、国内のみならず、海外へ向けた発信ができるよう将来を見据えた取り組みとして、きもと造りの取り組みを強化してまいります。世界の醸造酒は圧倒的にワインが主力となっていますが、その世界で言われる「テロワール(ワイン、コーヒー、茶などの品種における、生育地の地理、地勢、気候による特徴を指すフランス語。 同じ地域の農地は土壌、気候、地形、農業技術が共通するため、作物にその土地特有の性格を与える)」という言い方を日本酒でも言われるようになってまいりました。このテロワールを意識した酒造りへのステップの一つとして日本酒製造の伝統的な手法「きもと」造りを10年来続けてまいりましたが、なぜ今“きもと”かと問われればこの造りは米、水はもちろん、酵母さえも一般的な協会酵母を添加することなく当蔵に住み着くいわゆる「蔵付」酵母で醸しており、 弊社の歴史を振り返れば創業当時の明治初期良い米は既に「雄町米」があり、きもとで醸していたという事を想像すれば、この取り組みによって自社の酒のルーツを垣間見ることができ、それが日本酒のテロワールとして体現できる手法の一つではないかと考えるからです。 このように世界へ発信できる酒としてきもと造りへの挑戦を続けてまいります。これらの取り組みをみなさまへ広くご紹介したいと思い、原料米の確保と生産の安定化、きもとへの取り組みにより「大典白菊のお酒を世界のお酒へ」を目指してまいりたいと考えております。
今まで継続して応援いただきました皆様をはじめ、新たに今回の趣旨にご賛同頂ける方々にはぜひ「雄町で造ったきもとのお酒」を味わって頂き、日本酒のよさと岡山米の酒の美味しさをお伝えする事が出来れば幸いに存じます。何卒よろしくお願い申し上げます。

代表取締役 渡辺 秀造(わたなべ しゅうぞう)

1986年(昭和61年) 玉川大学農学部卒業、曽田香料株式会社入社。
1994年(平成6年)  曽田香料株式会社を退社し、大関酒造株式会社に入社。
1995年(平成7年)  大関酒造株式会社を退社し、白菊酒造株式会社に入社。
1996年(平成8年)  取締役副社長に就任。
2007年(平成19年) 代表取締役に就任。

投資家への特典について

1口(32,400円)につき、下記のとおり岡山県産米使用 の日本酒2本を会計期間中に2回に分けて送付します(送料・税込約4,500円相当)。 白菊酒造オリジナルおちょこ1つ付き。
・【2020年春】きもと仕込みの雄町米の純米酒新酒720mlを1本
・【2020年秋】きもと仕込みの雄町米の純米酒火入れ熟成酒720mlを1本